天鼓 | Tenko

川村祐介×筒井史緒×久田祐三×山田有浩

Yusuke Kawamura×Fumio Tsutsui×Yuzo Hisada×Arihiro Yamada

川村祐介(トランペット、笛、ほか)

東京生まれ、長野県伊那市在住。美術大学を中退後、即興演奏を中心とした活動を始める。陸上競技者であった経験などから身体への興味を持ち続け、やがてそれが土地固有の風土と共に在る身体性や文化への意識に繋がり、活動の核ともなる。自身の主宰するプロジェクト、細谷拓馬、高良真剣との[Vai e Volta]、筒井史緒との[幻花]はいずれも「音楽以前」について問うものである。

2019年よりいくつかの形態で原始感覚美術祭に出演。また、郷土芸能の取材を元にクリエイションを続けるネットワーク組織[Torus Vil.]によるパフォーマンス公演『NEO KAGURA』に参加、2024年に北アルプス国際芸術祭、2025年に瀬戸内国際芸術祭、大阪・関西万博にて上演。

https://emptyset.jp/kawamurayusuke

久田祐三(フレームドラム奏者・制作者)

野生動物写真家の父の影響を受け、自身のライフワークを求めて2002年に敢行したタイ・沖縄の旅で聞いた、民族打楽器の音色とリズムに心を惹かれ、日本各地の自然の中で鳴らし始める。

舞踏家と即興での初舞台を機に、以降は東南アジア・中央アジア・ペルシャ・アラブ・東欧・中世古楽・オリジナル等の音楽家との共演やグループでの演奏を重ね、フレームドラム・ダラブッカ・口琴等の民族楽器を用いた自身の演奏スタイルを確立し、研鑽を積む。

2015年、有害駆除されたニホンジカの皮を活用してフレームドラムを作りたいという想いから、日本初のフレームドラム専門工房・音鼓知振を立ち上げ、打楽器制作者としての表現もスタート。その活動はTVや雑誌など各メディアで紹介される。

現在は東京・立川を中心に、グループ・サポート・ソロでの演奏活動に加え、音鼓知振としても楽器制作・出店・WS・鹿皮の有効活用などを精力的に行い、現代の日常に寄り添える新たな打楽器の可能性と、太古から続くリズムの根源を、演奏者と制作者の両面からボーダレスに探求している。演奏・制作の情報はInstagramなどにて公開中。

フレームドラム工房・音鼓知振 

https://www.instagram.com/onkochis

山田有浩

鹿児島出身。長年の音楽活動を経て、楽器、メロディ、リズム等を極力手放して様々なモノたちの声を引き出すようなスタイルで即興演奏を展開。2011年からは、踊りのフィールドを中心に活動。室伏鴻、岩名雅記にダンス、舞踏を師事。国内外でソロ公演や出演作が多数ある他、野外での不定期公演や異ジャンルとの共演等もある。2024年秋から毎月、無音+自然光で1m四方に満たないガラス板の上で踊る独舞シリーズ「ガラスと背面」を続けている。神楽、修験道、太極拳などの実践的リサーチ、障害者・高齢者介護等も行いつつ探究を深めている。文藝誌への寄稿も多数。

photo by someido 聡明堂

筒井史緒

歌う宗教学者。
京都大学大学院修了。宗教学博士。帝京大学講師。
「生命の本源に還る」をテーマに、アート・学問・癒しなど、多岐にわたり本来の人間らしさを取り戻す活動を行う。見えないもの、語りえないものが生命の本質をなすという直観に立ち、自然で本来的な生を探求している。

歌い手としては、ときに自然音、ときに神々、ときに祈りのように響く、「異次元ボイス」と評される千姿万態な声と、舞のようにたゆたう身体で、森羅万象と神々を奏でる。宗教学研究実践でもあるその歌唱は「異次元ボイス」とも称され、現代の祈りとシャーマニズムを体現。生の根源としての音を問う完全即興ユニット「幻花」の歌い手。また、声のパフォーマンスグループ「つむぎね」メンバーでもある。

ヒーラーとして、山梨県小淵沢にSalon.Kililaniを主宰。本来のその人へと導くエネルギーワークを行う。

2024年より、東京大学駒場キャンパスにてアート・ワークショップ・シリーズ【standART beyond】を主宰。